年金、国民健康保険、介護保険など社会保障制度の未来を考える

メニューバー

2014年6月7日土曜日

企業年金の1つ厚生年金基金の仕組み

スポンサードリンク2
企業年金制度解説を読んで企業年金の1つ「厚生年金基金」を理解したいと思います。

国の公的年金「厚生年金」の「報酬比例部分」の運用を企業が代行するということを理解すると良いように思います。企業は企業の外側に「厚生年金基金」を立ち上げる必要があります。

ちなみに平成17年に作られた資料ですので、状況が変わっているかと思いますが、基本的なところの理解のために読みます。
スポンサードリンク


厚生年金基金のシステムをざっくり

P8の「2 厚生年金基金」の「概要」の部分を読んでみましょう。
『厚生年金基金は企業年金制度と公的年金制度の性格を合わせ持った制度として、昭和41年に開始しました。国の公的年金制度である厚生年金には在職中の報酬によって支給額が決まる報酬比例部分がありますが、厚生年金基金はこの報酬比例部分を国に代わって支給し(代行部分)、さらに企業独自の年金を(加算部分)を上乗せ支給するものです。』
国の公的年金制度「厚生年金」の一部「報酬比例部分」の資産を、企業(や企業の集合)が「厚生年金基金」を立ち上げることを条件に運用できる、という制度なのですね。

「国がやるより企業がやったほうが年金の受給額は良くなるでしょ」

という思想が元になってるように感じますね。

企業が基金を立ち上げて代行するメリット

『厚生年金基金を実施した企業では、報酬比例部分の保険料の一部を国に納付する義務を免除され、独自で運用できるメリットがあります。』
国が運用する「報酬比例部分」の資産の一部を、企業が独自で運用して、お金を増やせるチャンスが有るわけですね(減って困ってるケースが有るわけだけど)。

代行したデメリット

『しかし、用状況の変化により予定通りの運用を行うことは難しくなっていることから、一定条件の下、代行している部分を国に返還する「代行返上」が認められ、多くの企業が代行返上しました』
国より企業がやったほうがいいという判断で、企業がやったわけですが、運用に失敗して、多くの企業が代行返上したとなっています。

絵で書くとこんな感じ

厚生年金基金の仕組み
なにかおかしな点があったら教えて下さい。

最近は特例解散が報道

ここまでは平成17年資料の「厚生年金 概要」部分です。

今日(2014/06/07現在)の報道では「特例解散」の言葉が目立ちます。より深刻な状況となっているようです。

今後また資料を元に続きを書いていきます。

スポンサードリンク3